シューベルトの「野ばら」を歌っている生徒さんのレッスンにて。
曲の前に、ドレミレドの音型を半音ずつ上がっていく発声練習。
この時、息を吸うことに、すごく意識を向けていただきました。
ちゃんとした位置で深く吸う感じです。
私はこのことを
「質のいいブレス」と呼んでいます。
これがいいかげんになると声が震えたり、息が続かなかったりするんです。
発声練習でだんだん声が良くなっていき、曲を歌っていただくことに。
そうしたら、1回目の出だしがすごーく良かったんです!
「出だし、素晴らしかったですね」
と私が言うと、
「発声練習で呼吸に注意したばかりだからです~」
とおっしゃっていました。
で、もう一度歌っていただいた時・・・
おや?さっきとずいぶん違うぞ。(笑)
今村、
「あらら、さっきのほうがいいですねぇ~」
生徒さん、
「今は息(呼吸)が、イマイチでした~。笑笑笑」
今村、
「出だしの歌詞の ザー アイン クナープ の「a」の母音で、ザーっと声が出ちゃいましたね」
とお伝えしました。
そう、「a」って意外とザーッとバーっと、
声がまとまりなく出て行っちゃうことがあるんです。
まさに「野ばら」の出だしのSah(ザー)で、ザーッと出てしまったように。
だけど、さっきの呼吸を思い出し、
もう一度「質のいいブレス」をしながら歌っていただくと、
また、まとまりのある声になりました。
めでたし~!!
こんなふうに、
ほんの少しの呼吸の仕方の違いで、声が全然変わってくるから不思議です。
そして、おもしろい!
気になる方は、体験レッスンにいらしてくださいね。